About the Sugarglider
フクロモモンガ(SugarGlider)について簡単にご説明します。
フクロモモンガは、主にニューギニア島とその付近の小島やオーストラリア北部および東部の他、タスマニア島などに分布してユーカリやアカシアの多い森林地帯に生息しています。
体長は15㎝~20㎝で体重が150g~200gと、とても小柄です。 舌は細く、歯は全部で28本あり、下の歯2本が切歯として大きくとても尖っています。 1日の大半を樹上で生活しているため、爪はとても鋭く尖っていて、それで樹木をしっかりとつかみます。
特徴的なのが、カンガルーと同じで有袋目で育児嚢(以後:袋)があり、妊娠後その中でベビーを育てるわけです。 ちなみにアメリカモモンガには袋はありません。
それともう一つの特徴がムササビのように腕から脚にかけて皮膜があり、それを器用にこなして木から木に滑空し、食糧の確保や天敵から逃げる手段として用います。 皮膜を広げて飛ぶ姿がちょうどハンカチくらいの大きさなので空飛ぶハンカチと言われる由縁です。 ちなみにムササビは空飛ぶ座布団です。
鳥のように自己飛翔能力は持っていないので、自由に空を飛ぶことはできませんが、それでも皮膜に風を受けて50m程度は滑空します。
フクロモモンガは、オスを中心に数匹のメスで5匹~多いと10匹程度のグループを作り集団行動しています。 とても警戒心が強くオスの頭と胸に臭腺があり、そこから作り出される匂いをこすり付けて仲間を識別しているわけです。
昼間は樹胴などの巣穴に身をひそめて、夜になると活発に行動する夜行性で食糧などの確保に行動します。 餌は雑食性でアカシアや数種のユーカリの樹液・果汁・昆虫類等を食べます。
繁殖は、1度の出産で1匹~2匹。 約16日間の妊娠期間を経てベビーは母親の袋に移動します。 そして袋の中で約75日間授乳されながら成長し、さらに巣穴の中で2か月程度の成長を経て巣穴から顔を出します。
以上 簡単ですが、少しはフクロモモンガの特徴や生態を把握できたでしょうか。 実際に飼育下で自然界の環境を作り上げることは出来ません。 あくまでも特徴や生態を把握し飼うことで飼育方法や不測の事態にも対応できるためとても大切なことです。
ポピュラーなのは、
本州、四国、九州に分布。
別名、ホンドモモンガ・ホンシュウモモンガなどと呼ばれています。
日本固有種のため飼うことが禁止されています。
北海道に分布。
特徴といえば、大きな瞳に真っ白い小さな体。 見た目で分かるモフモフ感と可愛い表情。 今、海外でも注目されていて、「一度みてみたい!」 とエゾモモンガ目当ての観光客が増えているそうです。 エゾモモンガも、日本固有種となるため飼うことが禁止されています。
北ヨーロッパから中国までの広範囲に分布。
以前は飼うことができたもののエゾモモンガを交雑から守るため外来種に指定されています。 購入や譲渡などで入手することはできず、繁殖も原則禁止されています。 タイリクモモンガを飼っている場合は、環境省に飼育を登録する必要があります。
カナダ、アメリカ、メキシコなどアメリカ大陸に分布。
体は茶色い被毛に覆われ、胸からお腹にかけてはオフホワイト。
飼育はできるものの輸入禁止対象になっているため日本での数は少なく、見つけるのが困難かもしれません。
実際に飼うことが出来るのは、フクロモモンガとアメリカモモンガのみとなります。
しかしこの2種は、モモンガという名称や姿は似ていても、まったく異なる動物になります。
アメリカモモンガ は、齧歯目リス科
フクロモモンガ は、有袋目フクロモモンガ科
そして習性も、飼育方法も、餌も異なります。
あくまでもこちらのサイトは、フクロモモンガの飼育方法としてご利用してください。